M-12016決勝進出コンビの動画を見て無責任に思うことー①アキナ
出演番号順に敬語で感想を言います。
出演番号順①アキナ
人を殴ってない側の元ソーセージの2人が始めたコンビ。
KOC決勝2度進出ということでコントのイメージが強いです。
基本的には山名の偏屈なボケがコント・漫才通して持ち味。
ただ、その偏屈な視点はもはやちょっと古いものとなってしまっているのではないか、という気もしないでもありません。
昨年のKOCで巨匠が『回転寿司屋の囚人』のネタで松本人志氏に
「昔の俺ならもっと評価していた」とうれしくもつらい評価を受けていましたが、
同じことがアキナにも言えると思います。
あのときこのコンビは「鳥やん!」のネタで437点を取り、6位でした。
犬や猫に比べ、鳥の命はどうしても軽く見てしまう、という視点も、なんか古いなと僕は思いました。犬や猫をペットショップで飼わずにそこらへんで拾ってきてた時代の発想ですよね。犬や猫に鳥よりも愛着がわくというのは。
アキナのお2人はまだ若いのでそのあたりの感覚もあるはずなのですが(2015年12月当時秋山32歳、山名35歳)。
秋山と山名で秋名(アキナ)でええやろ、という一見投げやりなコンビ名のつけ方も
そのスタンス自体がお笑いブーム以前の00年代m-1のころにはクールだったけれど、今では時代錯誤のにおいを醸し出させるセンスのように思えてしまいます。
もっと頑張ってるふりをしたほうが今っぽいのです。
アキナの準々決勝のネタです。
結婚して子供がほしい、というマクラから精神年齢激高の息子とその父親の漫才コントへ。
・バブっていうほど子どもやない。公文行くほど大人やない
・冷めたハート、あっためなおす電子レンジでもあったらええねんけどな
・ひっつくときよりもさ、離れる時のほうが傷つくねんな
・孤独と目が合ったことあんの?さみしさが手をつないできたことあるん?ぬくもりに無視されたことあるん?
など印象に残るフレーズをコンスタントに出せるのがセンスですね。
ただ、やはり古さは否めない。
正直、もう漫才コント、という形式自体が使い古されて、ベタになってきてしまっているんですよね。それをやるだけで、ああ、『THE MANZAI』だな。と思ってしまう。
そこに「精神年齢の高い子どもが離婚の○○な状況でセリフは?」という大喜利を一個一個ぶつけていくだけの形式は漫才を見慣れたお笑いファンとしては既視感が否めないと思います。
このネタで勝負しては、基本的には決勝の3組に残れる絵は僕には見えません。
ただ、だんだん子どものキャラを積み上げていって最後の「和尚」で子どものキャラとは関係ない大ボケをかますあたり、形式としてはそつなくきれいで、基準点としては純分なものだと思いますので、他がガタガタに崩れた場合のみ、上位に結果として残ることになるだろうと予想されます。
以上、無責任にすいませんでした。