裸で独りぼっち

マジの日記

有田ジェネレーションはもはやワンピースだ

有田ジェネレーションという番組がある。

有田とは、くりぃむしちゅーのボケ有田哲平のこと。

バナナマン設楽いわく、最も芸人としての能力のバランスが取れた男。

コントヤマグチ君とタケダ君の付き人からスタートし、ボキャブラ天国でスターダムに乗り上げ、それでも邁進せず笑いに熱心に取り組み、着実にスターダムに乗り上げた賢さとマネキン漫才やおとぼけキャラ、リチャードホールくりぃむナントカくりぃむしちゅーのオールナイトニッポンなど伝説のお笑い番組をクリエイター・ショーマン両方の立場から生み出してきたセンスを兼ね備えたスーパー才能人間。

 

くりぃむしちゅーコンビとしては主にテレ朝系のバラエティを席巻し、上田ピンとしては司会業にまい進してきたイメージがあるが、有田はというとずっとピンでもお笑いに携わってきた。

 

それは、いつぞやの24時間で飛び出した上田の「有田にはずっとバカやってもらいたい」という言葉を忠実に守ってきた証拠だ。

 

その結果として、シュール深夜バラエティの嚆矢アリケン、設楽の司会の才能が抜群に発揮された唯一無二の突発コントバラエティむちゃぶり、くくり素人集め系番組(昨今では「さんま×東大生」や「好きか嫌いか言う時間」のフォーマット)の元祖有田とマツコと男と女など超名作が生まれてきた。

そんなテレビバラエティ界の鬼才有田の番組、有田ジェネレーションが面白い、というのは、もちろん周知の事実ではあるだろう。

そもそも有田チルドレンが惜しまれつつも終わってしまった(というかリニューアルだが)、その後継として生まれた有田ジェネレーション。

チルドレンの時点で狂言回し小峠とTBS的にいえばあらびきな芸人たち、それをいじり、評価し、躍らせる有田やケンコバたち審査員といったバランスは相当完成していた。

今、○○な芸人というくくりで、無名芸人を集めるという趣向は言うまでもなく押しも押されぬ人気バラエティアメトーーク的であるし、有田とマツコと男と女的でもある。

彼らに対してむちゃぶり、いじりが行われるPPRタイムはむちゃぶり的だ。

そういう過去の名作の幻影を見ることができるのも、有田チルドレンの大河的楽しみ方であった。

 

そして、その大河的面白さは、実に計算高く有田ジェネレーションに吹き込まれているのだ。最初の約半年は、有田チルドレンの形式そのままに芸人オーディションが行われた。

 

オールナイトヘビーリスナーが登場するなど、有田(くりぃむ)大河に目を奪われてきた視聴者には非常にワクワクする始まりである。

そして、半年の時をかけて、ついに有田ジェネレーションが選び抜かれたわけだ。

ここでは彼らの名前は割愛するが、選び抜かれ、また有田のアドバイスによって磨かれてきたというドラマがあるため、非常にかけがえのない人物に、ずっと見てきた視聴者(われわれ)には思えるのである。

そして、別れもある。

ネタバレになるが、ザ・忍者解散して1人になってしまうんだぜ。

舟からあの愉快なギャガーは降りてしまったのである。

そして、死人も出る。

せつこは死んだ。数週間前から出ていた死亡フラグは、きれいに回収されたのだ。

この面白みは、もはやお笑いではなく、ジャンプ的だ。

友情があり、努力があり、勝利があり、別れがあり、ドラマが生まれているのである。

例えばラーメンズのコントはお笑いの裏に技巧的な伏線回収や演劇的愉しみがあるからこそ独特の評価を得ていると思うのだが、それでいうと、有田ジェネレーションはお笑いの裏にジャンプ的熱さを醸成した革命的番組としてひとかどの評価を得るべきである。

 

いや、おそらく受けているのだろう。

受けているからこそ、人気番組として続いているのだろう。

 

しかし、もっとみんな騒いでもいいと思うのだ。

ジェネレーションズカードダスとかも出せばよい。

買わんけど。

 

 

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