裸で独りぼっち

愉快な毎日の記録

台湾旅行記#0 旅行記はつまらない

旅行記はつまらない。

以前からそう思っていた。

 

文章で人を笑わせる才能において俺の中で不動の一位はさくらももこである。

『もものかんづめ』に始まる近況3部作、『あのころ』に始まる過去三部作、その他『さくらえび』に『ひとりずもう』。その性格の悪さと平易でありながらセンスを感じる言葉づかいは思春期の俺の腹を何度となく爆発させた。

そのさくらももこでさえ、旅行記(『ももこのあっちこっちめぐり』)はほかよりも一枚落ちる出来だった気がする。

 

その傾向は自身の小学校の絵日記にさえ及ぶ。今読み返すと明らかに旅行に行った日よりも普通の日常の方が面白い。

 

旅行に行った日は「~が楽しかったです」ばかりの糞文章だが、平時は「~と思った」が多い小学生の感性むき出しクソ文章となっている。カタカナのクソは逆に良い意味と考えてくれい。

 

その理由を考察するに、たぶん、旅行はライター側のテンションが高すぎるのだ。

 

トルストイは言った。

 幸福な家庭の顔はみな似通っているが、不幸な家庭の顔はどれも違っている。

アンナ・カレーニナ

 

好奇にあふれる旅先は皆に通っているが、平凡な日常の顔はどれも違っている。不思議なことに。

 

それでも、なるべく似通っていない旅行記を書きたい。

ガリバー旅行記』や『旅のラゴス』のように空想世界を旅するでもなく、

深夜特急』や『行かずに死ねるか!』のようにバックパックをするでもなく、

金をふんだんに使い、美味いものを食い、数日間の享楽を貪る旅の旅行記で。

 

というわけで、台湾旅行である。

 

俺は3月17日~21日の間の5日間を利用して台湾に旅行した。

その間の旅行記を、いかに「~が楽しかった」式の似通ったものにしないか。

その目標に向かって筆を進めたい。

 

 

もものかんづめ (集英社文庫)

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