日本で一番悪い奴ら “奴ら”コメディ
『凪待ち』からもっと白石ノワールが見たくなったので視聴。
柔道家というには体躯が細くないかねと思ってしまい、元バー店員でラジオリスナーというイメージからミスマッチを感じていた綾野剛だったが、ピエール瀧の淫行による逮捕以降はかなり主人公としてこなれてきた。
見事だったのは舎弟役のYOUNG DICEで、彼と綾野剛のブロマンス的な関係、それが導く結末がこの作品にじーんという『キッズ・リターン』的な何かを残してくれるのだ。
ただ、彼らはもう終わっちゃっているのだが。
↑YOUNG DAISの綴りが間違っている。
先日までのバリ旅行か日本でのアパ滞在かアパでのセックスかわからんがなにがしかの理由で体調を崩し、下痢の中仕事もほっぽらかして見たのがこの作品。
微妙にもうろうとしながらあるいは明帝としながら画面に目を向けてみるのにちょうどよい映画だった。基本的に家で見る映画は集中できないのだが見切れたのもそのあたりの軽さがいいように作用したのかな。
綾野剛は講演しつつもやはり顔立ちとか声質的にはもっと線の細い役が似合っているよなあと思うのだが、そのあたりの“着物の丈が身体に合っていない感”も結局はこの作品を軽く楽しくしてくれていたのかもしれない。
”奴ら”というのがこの作品の最もやみ深いところであり、日本で一番悪いのはもちろん捕まっていない、捕まることのない、捕まえる側の奴らであるということなのだろうが、そのあたりについては考えずとも楽しめましたよ。まる。