相席食堂『ダイアン津田』ニューヨークのニューラジオ『空気階段ゲスト回』感想
相席食堂『ダイアン津田』
ダイアン津田がほかの芸人から可愛がられる理由はホンマにアホだからだと思う。
めちゃくちゃ馬鹿でまじで「難しいことはわからねーけどよ」なやつは強者にとってかわいいのだ。ときに弱者を虐げるとしても。
今回、専門学校のチェリーボーイを得意げにいじり、女学生に対してかっこつける津田が見れたわけだが、「ほんまにこいつはこういうことあんねん」という千鳥がいわゆる分け隔てなく優しいヤンキーのボスで、津田がその下の一軍内でいじられつつもうまくやるタイプで、専門学校生が下層カーストなのだ。
学校にロケに行くと学校がみえる。
とはいえ全く学校というわけではなく、津田はお仕事で来ているわけで頑張らねばならない。カメラの前で何とかできないかと頑張っている。
その頑張りを等しく人間に強制できるのはやっぱり労働の大きな価値で。
もしロボットが発達して仕事をしなくてもよくなったらやっぱり学校が永久に続くのだと思う。そこに楽園はないのだ。
ニューヨークのニューラジオ『空気階段ゲスト回』
ニューヨークの空気階段の札幌で行われるライブ。せっかく東北に住んでるのだから行きたかったがもう売り切れていた。
北海道はカルチャーに鈍感であれ!
より深くかたまりより戻し事件ともぐらの過程状況が掘り下げられていて、空気階段の踊り場リスナーには必見の回だと思う。
ともみちゃんにとってもかたまりの彼女にとっても二人がキラキラしているのはキングオブコントにあと一歩届きそう、ネクストブレイク芸人だからで、要するに、キングオブコント狙うこと、死ぬまで辞めんじゃねーぞ、といいつつどこかで「終わり」を感じたらやめなければならない。
それでもなお辞めなかったとき、芸人はどこへ行くのだろうか。
ニューヨークの受け手としての能力、特に屋敷の能力がなまら高い。千鳥と同じである。その場を面白くするためについついやり過ぎてしまう場面で屋敷はうまくブレーキをかける。そして話を引き出しつつ暴露しても当人が不快でなく、また全体も面白くなる雰囲気を作っていける。若手にしてこの能力は稀有である。この男、どっかで一回「勝った」んか?
キャバクラに行けなかったことを隠すためにウソを塗り重ねるかたまりの人間臭さに最も親近感を感じた。それは「負けた」ことから生まれる姑息さなんだけど。