俺は有閑マダムだな
嫁はんは忙しい毎日に少しずつ慣れてきている。
とはいえ、社会の理不尽は否応なく遅い、MPを削り、忙しさがHPを削っているようだが。
嫁はんの誕生日プレゼントに購入したエアウィーブの枕を頭の下に敷いて俺は眠っている。
そのおかげで寝覚めが良い。
すこぶる頑張る嫁はんのために何をすればいいのか──。
結局「ために」と思ってやったことも俺に還元されてしまうのだから皮肉な話だ。
朝、ギターを弾いたり歌を歌ったりする。
近所の人も忙しいので朝から俺は周囲を気にしないのだ。
こんな快適な生活もあと一年か。でも、嫁はんはきっと来年の方が楽になるはず。
今年大変な分強くてニューゲームになるはず。な気がする。
昼はドトールの新作ミラノサンドを食べた。ドトールにばかり行っているのでドトールライターになれるかもしれない。でも、別にそんなんなりたくないのだ。
俺はやっぱり農業とか工業みたいな幹の太い産業に参加したい。
といいつつ、やっぱりそれは古い考えの気もする。
結局なにか不安なのだ。
俺の基盤が欲しい。
だれからもツッコまれないように自分の周囲をカバーして言い訳をたくさん確保したいだけ。
それじゃあ、何かを達成することはできんぞ。
できなくていいんだよなあ。
ただ生きてるだけ。それでいいだけ。
俺は有閑マダムだな。