映画『フリーガイ』ネタバレ感想
連日映画を見た。
アメリカのビデオボックスが復活してきているからか、面白そうな映画が劇場でかかりまくり始めている。
今がチャンスである。
しかし、日本は今がピンチでもある。
なんじゃあ!
『レゴムービー』を中高生向けにした感じだった。
すべては最高~!VSいい日…じゃなくて素晴らしい日を!
ゲームのモブキャラが「気づいてしまう」って結構思いつきがちなメタ設定だし、特に最近『ガンズアキンボ』とか『モータルコンバット』とか『レディプレイヤーワン』とかゲームモチーフ(由来)の映画が多いのでどうなるかなーと思ったが、きっちり一歩踏み込んでいてさすが評価が高いだけあると思った。
ゲームキャラというだけでなく、自我を持ったAIの誕生ということで一顧の生命体として神に反抗するというこれまたどっちかと言えばありがちなSF設定に進めたことでちょっと見たことがないユニークな話になった。
浅くて誰でも好きな味かと思いきや意外と深みがあるのだ。ライアンレイノルズ主演だからと言ってデッドプールのように下品な方向に進むわけでなく(デッドプールはいい意味でだが)、恋愛がテーマなのに性にまでは踏み込まず。そのあたりの健康的な感じが食い足りないとは感じず、むしろ市民として好ましく感じた。
なんか、そういうテンションの時もある。設定的にはかなり無理があるのは承知で、サーバー斧でぶっ壊す前に電源ぬかんかいとか、あの島のデータを知った時点でまず消去しろよとか、気にはなるがそこはコメディなんでね。
あと、グラセフみたいなゲームがどうぶつの森みたいなゲームになったということでここはハッピーだけど、じゃあほかの世界では殺し合いのゲームがあるし、AIが自我を持ちうることが証明された以上それってめちゃくちゃ非人道的じゃないの?などいくらでも倫理的な問題に進みうるテーマではある。
でも、そういうことは考えなーいというハッピーな映画である。でも、そこまでファンタジーならいっそモトロフもAIとして転生させるなどしてガイの夢も叶えてやってくれよと思う。なんでキーズが都合よくギークドリームを手に入れて終わるんだ。
みんな『レディプレイヤーワン』×『トゥルーマンショー』とかいってるけど圧倒的にレゴムービーじゃね?
平凡で快活でモブなキャラクターが自我を獲得し、世界崩壊の可能性にメタ的な世界との接続という強みを発揮しながら対抗するという骨子が。
これはそのまま現世という箱庭出くわす我々にも応用できるので、「平凡なお前はどう生きる?」というテーマに直結するのだけど、今回は、殺し合いじゃないゲームの世界に逃げるということで、あくまでゲーム世界内のドタバタ劇を描く話に留まったなと思う。
それ以上をコントロールしようとすると大変だし娯楽性も下がるので仕方がありません。
仕方がないが、そういった回答も見たかった気がする。
>RT ライアン・レイノルズのツイート、「ディズニーが『フリー・ガイ』続編を作りたいって公式に認めたぞ!」とのこと。おめでとう!!
— 光岡三ツ子 (@mitsumitz) August 15, 2021
3年間「オリジナルIP映画」と言われ続けた後で…と書いているので、やはりディズニーでは既存IP(すでにあるキャラクター)以外の企画は通りにくいってことかな…。
とのことなので、続編も来るのだろう。
ああ、そういえば『シュガー・ラッシュ』ともかなり相似しているな。
あっちはすでにゲーム内世界があり、各人が自覚しているという話だったけど。
2はたぶん、ガイが運命の彼女をゲーム内で探す話と、ゲームのサーバー自体の老朽化とか運営費の枯渇とかでせかいがやばいという話が走るんだろうなと思う。