エアバス&分離
友人の結婚式に行くために飛行機に乗る。
エアバスは中空を800~900km/hで走る。
新型コロナウイルスになりたくない。
そうみんな考えている。
マスクを鼻上まで調整する。
と言っても、飛行機の時間は16:30発だったわけで、そこまでには時間があった。
何か大移動がある日はそれに一生懸命になって達成できないことばかりなのがいつものパターンだが、それではいけない。
朝はギターを弾き、弁当を食べ、ピアノを弾いた。
俺の声は小声でもうるさい。
良く響くのではなく、良くきしむ。
だからこそ、嫁はんにはうるさがられる。
なので声を殺して、只音符をなぞるのだ。
こんなにピアノが楽しいなんて、小学生の時は全く思わなかった。
ギターと異なる最大の点は、左手でコード、右手でメロディを完全に分離して引けることだろう。
だから、コードのことをわかっていなければ、伴奏とは何か理解していなければピアノが楽しかろうはずもないのだ。
という考えもピアノを愛さず、ピアノに愛されなかった凡夫の考えに過ぎないのだが。
しかし、下手の考えは全く休むに似ていないぞと思う。
休めたらどれだけいいだろう。
とはいえ、趣味で楽しむ分には、この「分離」が心地いい。
ときは8時間ほど飛んで、俺は大学時代の友人にお土産の福田パンを手渡している。
岩手名物であるこのふかふかの朝ごはんにそいつはメロメロになってしまったのだ。
お礼にもらったのは高麗ニンジンの勃起薬だった。