裸で独りぼっち

マジの日記

夫婦と男女(ン)

俺の目の前には甘いものが一つ。

仕事の合間のミルクレープ。

プライベートの合間の仕事。

人生の合間のプライベート。

睡眠にサンドイッチされた日中。

4次元と2次元の間の3次元?

 

縦読みにもならない。

 

嫁はんは手首と目が痛いらしい。

肩も凝っているだろう。

プrrrrrrrrrこちら、ヘルプセンターです。

ご用件をどうぞ。

 

はあ。…手首が痛い?

目も?

そうですか、お大事になさってくださいね。

 

俺は助けになりたい、慣れなくちゃなんて言いながら、実際のところはこのくらいの薄情さで助けにもなっていない。

ような気が。

 

甘いものを食べて気持ちをアゲなきゃ。

と言いつつ、背後に気を配ると、2人の中年男女。

 

マッチングアプリで出会ったのか?

会話の内容はどこかぎこちなく、また長年連れ添ったカップルや夫婦の会話、あるいはビジネスパーソン同士の会話にしては稚気に富み過ぎている。

男女ともに高卒。しかし、男性は高校卒業後600冊の本を読破して、ギャンブル好きの親父に「おまえが怖い」と言われたらしい。自分の知識を誇りに思っていそう。

しかし、それを受ける女性の方が賢そうに感じた。どことなく受け答えとか、客商売やってる人の巧さに満ちている。話に内容をしっかり受け止めて楽しい剣戟である。

 

最終的に男女の会話は「どうして未来の記憶はないのか?」という哲学的なフェーズへ到達していた。

この話を嫁はんにすればよかった。

 

手首の痛みも、目の乾きも、どうせ俺にはいやせやしないのだから。