定住しながら旅をする
今、『snow crash』を読んでいる。
『メタバース』の語源として有名な奴。
でも、今日邦訳の新装版が発売されていた。
それなら日本語で読むというのに!
まあ仕方がない。
英語のお勉強だからな。
毎日お勉強をしている。
俺はお勉強が好きである。
ただ、テストは大嫌いである。
テストは、お勉強にとって必要悪である。
なぜなら、テストに合格するという目的に対し、お勉強は必要条件ではあるものの、十分条件ではないからだ。
極端な話、テストに出る範囲の事だけ覚えておけば、他のことは全く分からなくても問題ない。
だから、本質とは異なる語呂合わせやズルい解放が受験で蔓延する。
また、テストは当日の体調とか、マークシート式/記述式などテストのタイプに合わせて必要になる受験専用のテクニックとかに左右される。
お勉強のおいしいところを味わえるのはお勉強をしているときだけだ。
しかし、まずい部分も味合わなければこの舌で舐めることすらかなわない珍味もこの世にはある。
例えば仕事は本質的に「知っていること・できること」を使って「誰かに資する」ことで金をもらえるという仕組みになっている(そうでないブルシットな場合も多いが、でも、この要素はやはり必要条件な)ので、「知らないことを知る・できないことをできるようになる」というお勉強の本質と真っ向から対立する。
しかし、仕事をしている人にしか学べないものがある。
それもお、俺のようにフリーランスで小銭を稼ぐのではなく、組織と人間のチェーンに巻き込まれなければ確実に身につけられないものが……。
というのはわかっている。
同時に、まあ確定申告の方法とか請求のルーティンとかフリーランスにならなければわからなかったこともあるのは確かだ。
要するに、旅をしなければならない。
それも、定住しながら。
足跡を付けた土地のことを忘れず、再び足を踏み入れた時には“あの穴場”に、また新たな世界を知った俺は戻らなければならない。
まあでも、こうやって「ねばならない」を何万個も連ねた先に「ま、いっか」と思うこともまた快感であり、意外と役に立ったりもする。