裸で独りぼっち

マジの日記

映画『コーダ あいのうた』ネタバレ感想 ※好評価

コーダ あいのうた

普通にめちゃくちゃよかった。俺、こういう学校に個性的な先生が来て生徒が音楽やって青春の悩み解決されて大団円チャンチャン的な作品に『スクールオブロック』を中学の音楽の授業で見た時から連綿と、テキメンに弱い。
最近(…でもないか)では、『オーケストラクラス』とかも異常に脳裏に焼き付いている。
この話は元々フランスの映画『エール!』のリメイクとのことで、まあそもそも脚本が良かったんだろうなと思う。だから、本当はそちらも見なければならないが、同じ話を観るのはかったるい気持ちもある。でも、今回は漁師、そちらは農業でだいぶ状況は違いそうだ。
コーダというのもライター五十嵐大氏などの著書などの影響か、日本で広がり始めている気がする。
障碍者を天使化しないとか、リアルなものを描くとか(Wikiによると裁判の場面で身内が手話通訳しないだろとかそのあたりのツッコみもあるみたいだが)そんなのは正直俺にとっては二の次で、王道の、悩みを抱える少女と、ちょっと恋と、最後に笑顔ででも泣いちゃうみたいなウェルメイド性ともかくツボだった。
あと、あえて、もっとも聞きたい場面で音が消え観客に聾者の感覚を体験させるとか、そのあとにおやじがのどを触って歌声を感じるとか、この設定でやったら絶対に名場面になるやつもそつなく入っていた。
そのあたり、ポイント高い。
だからこそ、元の映画でもそうだったのかが知りたいところである。

厳密にいえば、最終的に船の操業はどうなるのかとか、当日飛び込みでバークレーに受からせてくれるかなぁ!とか、先生が伴奏担当してそのうえわざとミスって窮地を救うとかさすがにズルすぎないかとか、いろいろと気になるところはある。
でも、船の操業については最後に親父と兄貴がちょっと厳しい顔を見せていたのが答えかもしれない。

それでも泣かされたよ。それでいいじゃないのお。
と俺の中の欽ちゃんがいう。

副題はダサい。

年末に帰省して、実の父親が坂本裕二の『花束みたいな恋をした』をけなして『この恋を思い出してきっと泣いてしまう』を絶賛してて、そのあと突破ファイルをみだしたのを見て、「この人はどれだけベタが好きなのか」とあきれたのだが、実のところ俺も同じ血を引いており、やっぱり、よくわからないもの・センスがあるものよりもメッセージ性がはっきりしていて最後にスッキリとした気持ちになれる作品を好んでしまう。

 

ベタは最高だ。

そういえばくりぃむしちゅーの番組の名物企画でベタドラマというのがあって、加勢大周とかエンクミとかが出てて、俺はそれを好んでTSUTAYAで借りていたなあと思う。

在りし日の思い出。

 

結局最後に彼氏はバークレーに落ちてたってことだよな。

そのあたいを補完する意味で、ドラマシリーズ全五話、どうですか。

Netflixさん。