バズマザーズ『普通中毒』-⑨「熱帯夜」
「ワイセツミー」「スキャンティースティーラー」「スカートリフティング」といったワイセツラインに近しい曲だ。
これらはおそらくバズマザーズの知名度に最も貢献したエース曲である。
「熱帯夜」もそのラインに違わない作品。
・クセのあるリフ
・パンチラインとしてのベースライン
・早口なAメロ
・キャッチーなメロディ
・テーマ:どうしようもなく猥褻な自分について
・ギターの攻撃性
・ドラムのフレーズの細かさ
・大量の言葉遊びを重ねたような歌詞
こういう今までならMV作ってたような曲をアルバムの後半に持って来れるのが
地肩の強化されっぷりを示してるなあ。
熱帯夜の主人公は今まで以上の屑感がすごい。
脳内で、婦女暴行を行っている。
スカート捲りや下着泥棒どころではない。
汚してみたいあの娘の自尊心
夜道には御用心
本当の恐怖の前に悲鳴は出ないって話
「熱帯夜」
でも、実際には何もできない男である。
あらぬ妄想はさ、楽しいから止められはしない?
「熱帯夜」
どうやら、こういった妄想や欲望がはかどるのは、夏らしい。
特に、肌がべたつく熱帯夜。
ハヌマーン時代、「君よ夏をしないで」と歌った山田が
ここまであけすけになれるのは、やはり心の童貞捨ててんなあ
という感じである。