バズマザーズ『普通中毒』-⑩「豚の貯金箱」
一番ドキュメンタリーな曲。
ソリッドでエモーショナルで、2ちゃんで評判が良い。
バズマザーズ黎明期のドラムであり、その後は良きマネージャー兼賑やかしであり、『内田と打ち上げ抜け出さnight』という名曲の題材になった内田。
その内田が、バズマザーズの貯めた1,000万を持ち逃げしたというニュースが流れたのは去年のことだ
どうやら真実らしく、数日後には内田の謝罪文が公式HPにアップされた。
山田はブログで「彼に盗られたのは音楽家は立派な仕事だという誇りだ」と綴った。
その体験が、昇華されもせず音楽として形に成っている。
同じ雨に濡れたろ、
同じ苦渋を飲んだろ、
同じ歓声を聴いたろ
同じ痛みがないのはどうして?
「豚の貯金箱」
裏切りがそこにあるからだ。
バズマザーズにしては珍しくストレートな8ビートだし、リフもコードを鳴らすだけ。
だからこそ、最もドキュメンタリーな曲であり
最も時代を映している。
豚の貯金箱は、割れた。