裸で独りぼっち

マジの日記

響-HIBIKI- 感想 小説家礼賛キャラ邦画 ※ネタバレ

FILMARKS

中国東方航空、バリに向かう機内にて視聴。

全然合わなかった。
その結果腹が立った。

そもそも小説というものへのとらえ方が気に食わない
直木賞芥川賞は全然性質が別の賞なのになんかすごい賞として一緒くたにしていないか? 響は結局どんな小説を書いたんだ?ていうかどんな小説が好きなんだ? ふみ(北川景子)は結局才能を見る目があるのかないのか? 作中で断片的にでも内容が垣間見れたのは凛夏の『四季降る塔』だけだったがああいうファンタジー幻想小説みたいなので芥川狙う? (角川スニーカー文庫とかでは? 見下しているわけでなく) 部員の男子いる?

文豪ストレイドッグス』とか、この『響』とか、なんとなく文学とか文豪とか作家の持つ高尚・耽美なイメージを借りてきて味たしてやろうぜという漫画・映画に不信感を覚える。
それを喜んで消費する人がたくさんいることにも。

ただ、響の徹底してエキセントリックなキャラは「こいつどんな小説書くんかな?」と思わせてくれたし話自体ほかであまり見ない造りで予測不可能ではあった。

まあ、平出友梨奈と響ちうキャラクターの稀有な一致が作品をドリブンさせたという一点のみで突破しようとした作品だと思う。俺には合わなかった。

 ちう。。

 

上記ストーリー面だけでなく映画としての撮り方にもかなり不満があった。

説明台詞が多い。

特に編集者ふみのセリフとか。「あなたの作品が世に出せることになったのよ!初刷りで100万部なんて歴史的快挙だわ!」とかいうか?

卓越した言語感覚を持つはずの響も「小説は人の心を動かすものだ」とか普通のことしか言わないし。

作中人物の設定に作り手の言語感覚が追い付いていない。

ふみ、凛夏など小説を愛する者であろう人間が賞と売れ行きの話でしか作品のすごさや質を結局語れていないのも気になった。小説を純粋に愛好する響との対比なのかもしれないが、響をカリスマ化するために無理やりほかのキャラを落としめているようで気分が悪い。

途中に出てきた女流小説家が「過去・現在・未来の感覚がなくなる」などと言っていた。なんだそのスタンド攻撃みたいな小説と思うが、まだそうやって言葉にして説明するだけ良い。ああいう言葉の積み重ねを大事にしてくれよ。

 

結局、作中で好感が最ももてたキャラは高嶋政伸演じる売り上げ至上主義の編集長であった。(『お伽の庭』はあの人には刺さらなかったのか?)

 

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