売れなかった世界線のMH『Ailiph Doepa』
本日2019年10月4日、Spotifyを開くとAiliph Doepaの『Oxtygen』が解放されていた。
待ちに待った一枚である。すぐさまプレイリストに追加したのだ。
Ailiph Doepaはメタルを基調とした4人組ミクスチャーロックバンドである。
2010年4月に結成と意外とその歴史は古く、自前のYoutubeチャンネルも存在している。
Youtubeのチャンネル登録者数は2019年10月04日現在8140人。近年の代表曲、「Machu Picchu」MVの再生回数は23万9242回だ。
とにかく、まずは『Oxtygen』にも収録されている「Machu Picchu」を聴いて見て欲しい。
まずはAiliph節ともいうべきワールド感あふれるホーン×メタルのイントロ、そこから「打ち首獄門同好会風」にデス歌唱と激しい演奏に乗せて「Machu Picchu」への想いが歌われる。
しかし、2:04時点で「Let's start the curse repeat」の掛け声とともに、曲調はまた別の次元へ変化。チュッチュッチュというコールとともに長調で舞い上がっていく。と、ブレイクでミクスチャーロック風の別メロへ、そこからチュッチュッチュが加わりブレイク!やっと終わったと思いきや、最後にキッチュなチュッピチュッピの連呼が。
……豪華なのだ。
デスボイスを交えたミクスチャーロックというと、やはり日本ではマキシマムザホルモンを思い出す人が多いと思うのだけど、そして精神性とかアイディアの方向性としては両社はやはりとても近いものがあると俺も思うのだけど、Ailiph Doepaの方が好きだ。
それは、変な話“売れなかった”からではないか。
売れてしまうと倍度には当然期待感が集まるし、それに応えるニーズも発生する。ステージに立つ人は基本サービス精神だけは旺盛なので答えてしまうだろう。そんな中で新曲のペースが落ちてしまい、その代わりに漫画やフランチャイズなど独特の試みに取り組んでいるのがホルモンだと思う。
しかし、Ailiph Doepaはまだ売れていない。だからこそPedphilia(少女性愛者)のアナグラムだというバンド名で行こうぜという決断もできるし、曲調もどんどんどんどん変えられる。下北沢のバンドを適当に悪く言えるし、デッドポップフェスティバルでダークホースとして前に出ることができる。
最後に、Ailiph Doepaの一番好きな楽曲を貼っておこう。