サルアリ
嫁はんのルール。
1.24時までに眠らないと、翌朝機嫌が悪くなる
2.腹がすくと機嫌が悪くなる
3.ベッドで寝ないと機嫌が悪くなる
4.暑いと、機嫌が悪くなる
5.固いジャガイモを食べると、機嫌が悪くなる
グレムリンと暮らしているのか俺は。
といいつつ、まあ当たり前の事でもある。
本能というか、自らの動物性に忠実であればそうなるのだ。
うちにはクーラーが一つしかない。暑さを回避するためにリビングの横の部屋で寝ているのだが、ここがだだっ広く、しかし締め切ってしまうとクーラーが聞かない。
そして、ベッドはクーラーがない部屋に設置しているので、布団で寝なければならない。
おまけに連日忙しい。
嫁はんのルールはどんどん崩壊し、機嫌はガタガタと悪くなる。
そんなお盆前である。
世間は夏休みの大型連休、というやつだそうだ。
俺はしっかりと毎日休んでいる。
暦通りに動くのは苦手だ。
なんだかもう、仕事とか休みのうれしさとか、飲み会のうざさとか、同僚との交流とか、全部わからなくなってしまった。
これが浮世離れということだろう。
「浮いている」世からさらに「離れる」のだから、どこまで飛んでいくのかという話である。
人間は猿である。
猿でなくなるためには必死で大地にしがみつくしかないが、その結果アリになっているようにしか見えないよ。
人間とは、サルアリである。
サリエリみたいだね。