残ったフォーと私生活
GWが始まった。
嫁はんは夜勤を終えて帰ってきてバタンのキュー太郎。
どんどん筆が荒れている。
「筆が荒れる」も現在進行形で死語になって言っていると思われる。
打鍵が乱れる。
ミスタイプが増える。
…どうもしっくりこないな。
とりあえず、繰り返しいつも通りの日々を繰り返すのだ、とマカロニえんぴつの歌詞みたいなことを実践している。前ならば考えつかないくらいいろいろな種類のことを一日に進められるようになったが、総量としては変わっていないのかもしれない。
ただ、俺の飽き性な気質を満たし、そして専念することで得られる金銭並びに名声的なプラスを明らめたというだけの話だ。
最近の僕と言えばもう、本当に仕事がどうでもいいと思い始めているのさ。
たとえば俺が原稿を遅らせたって、締め切りをぶっちぎったって、連絡を全然返さなかったって、そんなことで世界は揺らがない。
俺がダメな人間だと思われて誰からも依頼が来なかったとしても俺の私生活すら大して変わらない。
俺の日々の「仕事」はそれくらいのものなのだ。
それをほんとうに「わからせられて」きて楽になった。
やりたいことだけやって堕落したって、やりたくないことをやって何かを得るのと何にも変わりはしないよ。
といいつつ、そんな言葉を脳内で繰り返しているとどうにも「やりたくないこと」がやりたくなってくる。
俺は、俺の矛盾を利用する。
夜ご飯はベトナム料理をデリバリー。
明らかに頼みすぎてしまって海鮮フォーが大量に残った。
嫁はんは「麺がのびちゃう。これから先に食べればよかった」と残念がった。
俺は一食しのげればあとは同じだと思っているので大してショックを受けなかった。
おいしいものを食べることにも、人類にも、命にも、愛にもたいして興味がない。
それは空気に興味がないって言ってるようなもので、当たり前になっているだけで、なくなったらおお困りなのかもしれないけれど。いや、きっと、たぶん、そうだ。
だけどね。