20200815_アングスト/不安
『アングスト/不安』を見た。
まあまあだった。観客が嘔吐したとか鑑賞料金の返金を求めたっていうのは時代のせいもあるし誇張もあるのでは。
なんとなーく印象に残ったのは「犯人は精神上問題ないとされ、実刑が下された」というくだり。明らかに精神障害・知的障害がある犯人の行動といい、精神治療をしっかり受刑者に受けさせることは大事だよーという主張があるのではないかと思った。
犯人は刑務所を出る際「更生などしていない」的な話をするしな。
人間の暴力性をどうするか、という話でいうと先日見た『許された子供たち』もそうだったなと思いだす。
あの話はいじめの話でもあるし子どもの話でもあるので性的倒錯とか滑稽さとかは排除されていた。
こちらはその部分がキモだ。ある意味大人バージョンといえるかもしれない。
元となった事件では猫が殺されたらしいが、本作では犯人は犬を引き連れ、しまいには餌までやることになる。
それは犯人が人間よりもむしろ犬に近いという表現ではないか。人間がオオカミを家畜化した犬だが、時折噛みついて危害を加えることもある。凶暴性を持つ犬種も存在する。
今回にあたってつけられたAngst(アングスト)はドイツ語で不安・恐れを指す女性名詞だ。
犯人は身の毛もよだつ犯行に身をやつしながらなんども「怖い……!」という。
犯人は犬である。人間を怖がっている。
犯人はサディストである。性的倒錯に溺れている。
その二つが、両立している。極端な接写で。
面白いと思わせるより、監督が取ることに酔っている(それで私財を失ったが、CMの巨匠として取り返したらしい)。
ただ、その酔いこそがこの作品を特異なものにしているので、悪いことではない。
ほかのトピックとしては、仕事を2本終わらし、嫁班とパンを食った。
やれると思えばやれるものである。
マンガも読んだ。
・トリコ15~18巻
・闇麻のマミヤ1巻
・今際の国のアリス1~3巻
・チェンソーマン8巻
今際の国のアリスはデスゲームスレでやたらと評判が高いが、なんか、インディーズ間にイマイチ乗れない。
俺はたたかれがちなリアルアカウントが好きだった。