20200910_布団に寝られる
Web会議を二発やった。
セックスみたいに言ってやる。
朝から「なんだか頭が痛いんだ」状態だった。
積み上げた布団の間に頭を挟んで普段自分が体重を預けているものの重みを全身で感じる。
落ちつく。
俺は、布団の上で寝るより布団に上で寝られた方が落ち着くのだ。
生来の敷布団である。
13:30からWeb会議を予定していた。その後、15:00からも。
億劫な仕事はまとめてしまった方が良い。
俺は、人と顔を合わせるのが大嫌いだ。
みんな嫌いじゃないかと思っていたのだけれど、どうやら違うということが世間知を獲得するにつれてわかってきた。
おいおい、俺は人間嫌いの森のゴブリンかよ!
そう考えても、ひとり。
ああ、心地よいひとり。
──13:30
頭の上に鎮座する布団をはねのけ、mtgに出る。
いつもWeb会議では、カメラに写ってから自分のかみの乱れに驚き少し直す。
身だしなみになぜ気が向かないのだろうかと思っていたが、俺は自分を見る自分の視点を一切持たないのだ。
俺が人を見るだけ。観察するだけ。覗くだけ。
人からよもや日々睥睨され価値を図られ何かを与え与えられているとは思いもしていないのである。
まるで生まれたての赤ん坊のようではないか。
……そうでもないか。
mtgはつつがなく進んだ。
ものすごく活舌の悪い人が積極的にしゃべったのでびっくりした。
その人は取材にもっ積極的である。
俺は見る視線。
─15:00
もうひとつのmtgへ。
こことは以前取引していて、なかなか苦労させられた覚えがある。
面倒ごとは避けたいものだ。
軽く吹っ掛けて、ある程度のところにディスカウントした。
でもそもそもこことそんなに取引したい思いがなかったのだからディスカウントに応じることもなかったかもしれない。
俺は金が欲しいが、面倒は避けたいし、もっとうまくもうけられる方法を自ら忌避してしまっている気がする。
──夜
一度家を出て少し仕事に興じて、眠る。
『青くて痛くて脆い』を見ようかと思ったが、予告編で満足してネタバレを見てしまった。