ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー
『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』を見た。
「悪人がいない映画」といわれているけど、主人公なんか悪人じゃん、と思う。
悪人というか質が悪い。
エミリーの気持ちがよく分かる。
勝手に連れ出すんじゃないよ。親の前で下ネタでちょけられんのもめちゃくちゃイヤやしな。
がり勉なのに自分たちに自信があるのは前提なのが新しくて生かすポイントなんだろうけど、あのあたりの調子乗りは結局いさめられず、最後まで変わらずでよく考えたらモリーはびた一文成長していない。
あんなやつはイェールに進学してから、大手サークル副部長みたいな上級生と付き合って同級生にマウントを取り、1年くらいで別れて次は後輩の期は優しいけど出世頭みたいなやつをエジキにするだろうよ。
完全な偏見を開陳するコーナーである。
なんとなくステロタイプがあり、それに当てはまらない例もあることを理解しているからこそ、ステロタイプを利用して笑いを取る面白デブタイプ(柳原可奈子、くつざわライン)の芸風は嫌いだ。
なんとなくアメリカのそういうやつの顔をしてるんだよな~モリーのやつはよう。なんかベッキーに似てるんだよな。うっすら。
予告とか宣伝の時点でこれ絶対面白いやつやんというにおいはぷんぷんしていたし、だからこそ褒められる意見を目にするたびに俺の心は離れていくだろうなあとも思っていた。
アメリカの金持ちの世界の日本の一般人の世界ではあまりに絡みがないので共感はできない。
あんなトイレ落書きだらけの学校が進学校なん? ほんで卒業前に家で騒いで警察くんの?
そんなん許すんじゃないよ! 親! 何やっとんねん親。
近所のしがない主夫に気持ちになってみればあんな若もんが騒ぎまくる家が近くにあったら最悪だ。
車で暴走するな。
ジャレッドの車に何してもいいと思っているのか。こういうナチュラルなヤンキー性にいちいち腹が立ちながら、展開の速さやモチーフ自体は好きなのでニコニコ見ながらの2時間だった。
嘘。本当はにこにこしていない。でも心は楽しかったということ。
マスクをなくして焦っていた。
所詮金持ちエリートの話というのは所与の前提だし、三角締めブログの「大学」問題についてははっとさせられたが、まあ仕方がないと思う。まじであの学校には大学進学者かGAFAMレベルに就職するやつしかいないのだ。
三角締めブログの「大学」問題>最後のモリーのスピーチで「『大学』でダサくならないでね!」といったが、「大学に行ける恵まれた人間ばかりじゃないよ!」という指摘である。
ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて
そんな奴が大手をふるって世界を回すのだからこの世から落書きもオーバードーズもなくならないだろう。
ほんとうは卒業式のあの集団の中でもパーティに一つも行けず、進学もパッとせず怨みを持ったやつはいるはずだがそいつは結局描かれていないのだ。結局物語に全員を登場させるのは無理である。
俺は絶対行かずにブックオフとか言ってるだろうな。
そういえば、アメリカって夜開いてる店一杯あるくせに充電カフェみたいなのないの?
ちょっと不可思議だったなあ。
童貞みたいな振る舞いのレズというのはあんまりほかの映画で見たことがなくてよかった。
結局つまらんか面白いかで言えば面白かったし、帰り道では『Osaka loop line』を聴いて帰ったけども、同時にむかっ腹も立ったなあ。。。
この話を嫁はんにぶつけたら「その点日本のBL/GL描写はなかなか描写が進んでいるのではないか」という話になった。俺はそんな読んでないからわからない。
でも、「“穴”を間違えるレズが出てきたやつはあんまりないのでは?」と聞いたら「確かに……でも女が間違えるかね果たして」といわれた。
確かに女が間違えるかね。