変化──21エもん
寒い。むつごい。
雪に覆われた道路を滑るように歩く。
実際、数歩ごとに足を滑らせる。アスファルトからまろびでた黄色い点字ブロックが、俺の足を取る障害として立ちはだかる。
(ていうか、目が見えない人はこういう季節は全く外を出歩けないよな。。点字ブロックというソリューションはっきりいってお粗末すぎる。それとも俺が知らないだけで、もっと意味のある補助器具が存在するのだろうか)
などと福祉に気も配りつつ、足を運ぶ。
以前は家から出たくてしょうがないシンドロームだった。
家で仕事なんかひとつもできないのだ。
その後、コロナ禍を経て、(別に家に閉じこもっていても必要にかられれば仕事は進められるものだな)と気づいた。
そして現在は、(家を出たい時は家を出るべきだし、出たくないときは出ないべきだ。その時々でベストな選択をしたうえで、やるべきことを乗っける<できればあyりたいことがよい>のがベストなパフォーマンスを発揮するために重要なのだ)という結論に達した。
かなりあいまいで解釈の余地のある結論だが、この先にまた変化することはあるのだろうか。
──でも、きっとあると思う。
夜は家に帰って、近所のスーパーで買ったカツどんとスパゲッティサラダと昨日つくったパスタサラダを食べて
──盛大に吐いてしまった。
もう俺は賞味期限すれすれの豚肉をたっぷりの衣で挙げて出汁の味でごまかした安価な弁当を食べられるコンディションではないのだ。
胃に対する向き合いかたも変えなければならない。
分かっちゃいるんだが、やめられないノヨ。
──とだだをこねる2020年も終わった。
やっていくのだ。
21エもんなのだ。