かこさとし展
日曜日としては良い日だったのではないか。
現在、田舎町の駅の待合室でこの日記を書いている。
電車は2時間に1本。バスはいつ来るかわからない。
まんじりともせず、待つしかない。
ここから50分かけてハブ駅へ向かい、そこからさらに新幹線で帰るのだ。
まいったな。。
それにしても昨日はよかったぜ。
朝から嫁はんとかこさとし展へ。
かこさとしとは『だるまちゃん』シリーズや『カラスのパン屋』シリーズで有名な絵本作家である。
過去の処女作は『ダムのおじさんたち』。
この渋さだけで、生活者に寄り添う渋い作家であり単に子どもをあやしとけばいいと思っている人間ではないということがわかるだろう。
デビューは32歳。
絵本作家のデビューは軒並み意外と結構遅い気がする。
子どもからは遠ざかってしまっているんだけど、子供を喜ばすには人生の深みが必要だということだろうか。
やっぱり『プペル』は話になんねえよ!
と改めて思う。俺はキングコング西野はゴッドタンでは面白いけどいじられてないとしゃらくさいよなあ。お口チャックマン!と考える典型的なネットのお笑いファンで、特にサロン商法などに思うところはない。
儲けてることが気に食わないとは思うけれど、若者や馬鹿者が食い物にされようがま、どうでもいい。ヤクザやオウムよりはずいぶんましだと思う。本当に悪気はないだろうし80プペル男もいうたら24万しか損してないわけで、そこまであくどい金額ではない、とナニワ金融道を読破した直後だからかと見に思う。
ただ、プペルはお話がいかにも「大人が頭で考えました」って感じの劣化ワンピースのサブエピソード×ティムバートン崩れの世界観みたいな話で、それがいかんと思う。
大人に感動するよね!というハリボテの共感体験を供給するだけで子供の感性を育てたりとか世界の広さを伝えたりとか、そういう真剣な気持ちがぜんぜん存在しないのだ。
その点かこは本物だ。
子どもなんてほとんど動物なのである。
そんな動物に真正面から感覚や物語を与えるのはそれ専門のキチガイにしかなしえない。
『宇宙の話』『水』『地中』『だるま』『反戦』ここら辺の、お題目を本気で信じてくれないと困る。
そう思った。
その後、嫁はんの車で格之進という岩手県一関市の有名な焼き肉屋にいってうまい肉をたらふく食った。
そんな昨日ですわ。