ピンクローターを届けに
嫁はんがうちにスマホを忘れていった。
充電器につながれたピンクのそれを放置して、俺はいったん家を出る(こう書くとピンクローターみたいだな)。
すこぶる調子は良い。快調である。
何せ早起きが苦も無くできているのだ。
嫁はんが早起きである分、俺もそれに合わせて早く起きることが推奨される。
夜は嫁はんが眠るまで寝物語をしなければならない。
寝物語は俺にも催眠効果を及ぼし、なんとなく、眠ろうかという気にさせる。
そうして、朝がやってくる。
午前の時間が長いので、曲や、ジャングル系やギターなどをお昼ご飯を食べる前に済ませてしまえる。人間思った以上に加速できるものなのだ。
そして、気づかないうちに減速もしているものだが。
ドトールに入ってカフェオレを注文したところで嫁はんからLINEが。
スマホを忘れたことに気づいたらしい。
俺はすこぶる調子が良いので、時間だって余っている。
急いで嫁はんのもとにピンクローター(スマホ)を届けることにする。
引き返すのが無駄だなんて思わない。
とにかく行動するだけで解決できる問題から素早く、無駄を気にせず解決することが大事なのだ。
解けない問題は解けない。
夜ご飯としては、豚の角煮を作った。
STAUBの威力を発揮させたくなったのだ。
途中30分ほど蓋をするのを忘れたことで少し煮詰まってしまったが、それなりにおいしい味になった。
次は八角を使いたいと思う。
実母の得意料理は角煮だと俺は思っている。
圧力なべで作ったたっぷりの角煮。
俺もそれを実現して、子供、孫、ひ孫の代まで伝えるのだ。