15日の淡い期待
15日というのは、いつも最も余裕がなく、しかし豊かである。
月のちょうど真ん中というのは、いろいろなことがやりかけで、あなたは達成できる見込みがあるだろうかと考えたりしている。
しかし、同時に今月の目途が立ち、また進むべき方向性が明確になることで流れる時間の密度は高くなる。
あなたは、15日に最も生きている。
しかし、2022年の1月15日はどうもこれまでと勝手が違うようだ。
といいつつ、俺は豊かな一日を過ごしたがね。
というのも、嫁はんが職場の同僚からホテルメトロポリタンのお食事券5000円分をもらってきたのだ。
これは、使わないという選択肢がない。
嫁班が午前中家を出ている間に日記やギターなどの日課を済ませ、それに備える。
ああ、ゆたかな午前・・・!
昼ご飯、結局ブッフェを選んだのは俺たちが名誉ある庶民だからである。
色々なやつが食べたいし、コース料理や懐石料理に比べてブッフェは安いのだ。
そして、飯なんか一定以上のクオリティがあれば後は大概幸せなのだ。
そして、飯が上手くて身体がぬくければ人生はおおむね健康なのだ
お礼のメッセを嫁班の写真とともにくだんの同僚へインスタで送る。
こうした儀礼が、もう一度、俺にお食事券を運んでくれるかもしれない。
そんな淡い期待を乗せて。