裸で独りぼっち

マジの日記

タルト

クリスマスだった。

ホテルに夕食のオードブルを注文していた。

18:00-18:30までに到着するとの連絡を受け取っていたのだが、全然届かない。

ホテルに電話をしてみても、もう営業時間は終了していた。

しょうがないのでメールフォームから問い合わせてみるが、本日中にチェックされる気がしない。

まんじりともせず待っていたら、19:00前に電話が。

しゃがれた老人の声だ。

 

タクシー運転手が委託を受けて運んできたのだという。

下まで駆け下りて、サインをし、折り詰めを受け取る。

 

オードブル代2500円 + 配送料550円。

その550円でこの人は寒空の下運んできたのだ。

 

まあ、コロナ禍でタクシー利用も減っているだろうし、その分の救済的な目的もあるのかな。

最近、スーパーやコンビニで妙齢の新人店員に出くわすことが複数あった。

もしかしたら、コロナ禍で仕事を失った人なのかもしれない。

胃の上あたりに隙間風が吹き込むような寂しさを感じるが、かといって俺は何もしない。

まあ、大変な時期に一生懸命働くのはそれはそれで当然だし幸福なのかもしれん。俺も同じ状況になったらそうするしな。

と、心中で言い訳する。

 

 

お昼はタルトを買いに行った。

昨日ケーキを食べたから、今日はタルトを食べるのだ。

ブルーベリーといちごがのったタルトと、洋ナシのコンポートが埋め込まれたタルト。

 

届いたオードブルは期待したほどにはおいしくなくて、それでも文句を言うほどの低クオリティではなくて、ホットワイン用のワインを常温のままグラスに注いで、ミュージックステーション年末スペシャルを見ながら咀嚼した。

 

そのあと、ワインを温めて、ポットでコーヒーを沸かして、タルトを食べた。

甘くておいしかった。