年上の気まずさ
機能はうちの壊れたインターホンを直しに不動産屋が来てくれた。
しかし、機能の問題はマンション全体に及んでいたようで、その日は直せず。
帰ってもらう。
40を超えた大人二人がうちのインターホンを巡って仕事にいそしんでいる間、俺はリビングの机で、仕事をしているような、そうでないような状態でいた。
どうも、漫画を読んだりゲームをしたりする気にはならない。
これは、まず一つには「かっこつけてる」んだと思う。
人が働いているときに平気な顔でだらけるのは恥ずかしいことである、という認識は俺の中にもあるのだ。
もう一つは、「なんか悪いな」と思ったからだ。一生懸命働いているときに自分より10も20も若い人間が平気でだらついていたらいくら金銭的な授与の関係があるとはいえ、内心ムカつく気がする。
いや、内心はともかくどうにも「気まずい」のが結局何よりも俺の態度をpretenderにさせるのだ。
コンビニとかでもそうだ。
最近、コロナのあおりかコンビニで自分よりも恒例の人が働いているのを見る機会が多い気がする。店長じゃなさそう。いや、店長でもどうにも決まずい。
これは、俺が単なる運で楽して暮らしているからで、この人たちが単なる運とあるいは人の面倒を見る甲斐性のため、汗水血リンパ等々……たらして働いているからだ。
インターホンを直す一環でうちのブレーカーを落としたんだけど、そのときに電源を切るのを忘れていたせいで多分オーディオインターフェースが壊れた。
俺のバツといえばそれくらい。
うかつで損した。