裸で独りぼっち

マジの日記

ろうやの日

六月八日はろうやの日。

牢名主こと俺は、自宅兼拘置所を抜け出して、ドトールコーヒーへ向かう。

しかし、その前に昼ご飯を食べたい。

囲炉裏が中央にあるタイプの居酒屋に行き、日替わりランチで牛ハラミ定食を食べる。ごはんと味噌汁とサラダがおかわり自由。味噌汁とサラダはうまく、追加注文したかったのだが、山盛りご飯とこの2年間荒れ続けている俺の胃袋がそれを阻んだ。

きっちり定食を定量だけ食べて、店を出る。

その横に盛岡で有名なチーズケーキ店のチロルがある。

店先の花がきれいだと思ったので一眼レフで撮った。

 

食べた直後はしばらく歩いて腹ごなしがしたい。

俺は腰を落ち着けることなく、ふらふらとコロナ禍から徐々に人通りを戻しつつある街を歩く。

牢名主は日の光を求めていた。

 

関係ないけど日野日花里(ひのひかり)って名前は一見かわいらしくそれでいて小田真理(おだまり)みたいな意味もあって漫画の登場人物にぴったりだな。

あるいは地方ラジオDJの芸名か。

本当に余談である。

 

ドトールコーヒーという気分でもなくなったので4番目のコーヒー店という盛岡で勢力を伸ばす機屋というコーヒー店の一種にて、アイスコーヒーを飲むことにする。

胃をすっきりさせる。

 

夜は中華風の何かにしようと思っていた。

スーパーにて白身魚や春雨、しみコーンなどを買い求める。

そして、家に帰る。

牢名主が帰ると、家には誰もいなくて、徐々に夏が空気の中に染み出してきていて、暑い気がする。

 

だから下履きを甚平に履き替えて、窓を開け放ち、網戸越しの風を感じる。

──夏よ、来い。