『アメリカン・ユートピア』と踊るのが嫌い
とりあえず仕事にひと段落ついたので淡々と過ごした。
まあ、別にほかのタイミングでも淡々としているのは変わりないのだけど。
とりあえず、そうだといっておこう。
音楽の根源的な喜び的なものがいまだしっかりはわかっていない。
音楽とかドラッグとか、神秘体験とか、酒とかはつながっており、俺はいまいちそれにピンと来ていない。
多分サウナとかもそうだと思うし、美食だってそうかもしれない。
なんというか、身体の深いところから物事に耽溺し、感動することがないのだ。
常にちょっと距離を置いていて、ちょっと意識が引っ張られそうになるとむしろ気持ちが悪くて嫌になる。
常に自分の身体のコントロール権を握っていたい。
他人に踊らされたくないのだ。
だから、フェスが苦手で、音楽ライブにはほんとにステージを眺めに行っているのだ。
とはいえ、だんだんリズムが身体にしみてきた気はする。
そして、しみることで他人とリズムを重ねることがやっとできるようになるので、やっぱりそれは普通に暮らす分には良きことなのだ。
逆に言うと同調圧力や集団的無意識、思考停止とかはそっから生まれるんじゃないかと思うけれど、まあ、元の性分がノれないやつなのだから、意識的にノろうとするくらいがちょうどいいだろう。