明かり
電子機器に囲まれて暮らしている。
俺の脳がどうかはわからないが、身体はそれに合わせて変質している。
背骨はゲーミングチェアの形に曲がる。
美容と健康がこれからの人生のテーマ。
最近は未来少年コナンを見ている。
今、第10話まで来た。
ついつい1.5倍速で見たくなってしまうが、そのあとに岡田斗司夫ゼミを観るとめちゃくちゃ見逃していたシーンが多いことに気づく。
人に開設することを前提に丁寧に見るというアドバンテージと、俺の適当に作業しながら見ているというディスアドバンテージ。
同じ作品でも俺の視聴の解像度はひどく粗い。
眠い時はもっと粗い。1Kもない。
すぐにイヤホンをして、街を歩く。
街の音を聴かない。
解像度が落ちており、俺はこの世界をぼんやりとした眼で見つめたまま荼毘に付されて市に、あとでもったいないと嘆くのだろうか。
でも、少年時代だって、大学時代だって別にもっとこういう風に過ごせばよかったみたいな後悔はない。
ただ、俺の過ごせた人生の結果が過去にあるだけだ。
別に未来を明るく照らしたいとは思わないが、乏しい燃料は足元を明るくするのに使いたいと思う。