裸で独りぼっち

マジの日記

効率と、シーズニングと

耳から泥を出す体質の男の小説。

高層ビルの屋上、縁ぎりぎりに立ち、今にも飛び降りようとしている女の「靴」の視点の小説。

大手コーヒーチェーンのコーヒー豆に人間の攻撃性を促進する成分が含まれていたことが発覚。その店の利用者がその後の人生で直面する苦労について活写した社会派小説。

風呂の排水溝に対してふとしたことから話しかけてみたところ、返事が。どうやら俺の家の排水溝の中には言語こそ離せないものの思考能力を持ち合わせた生物がすんでいるらしい。そんな家にある日、押し込み強盗がやってきて……。

 

予告編だけならそこそこ面白そうと思えるが、実際にそれを目撃すると「そうでもない」ことがほとんどだ。それならば、いっそ予告ばかり見ていればずっと面白いままなのではないかと短絡的な俺のシステム1は考えるが、実際にやってみるとシステム2は喜んでくれない。

 

シーズニングだけでは腹は膨れない。何か時間や体力を費やすものからしか得られない栄養があるのだ。

 

記事は「書こう」と思ってから書き上げるまで、本当ならば2時間半くらいしかかからない。本当に忙しかったならばそうだ。

でも、それじゃあ報酬に対して不完全な気がして、時間をかけてしまう。

それは無駄な時間ではないかと思うが、でも、やっぱり時間をかけずに生み出したものにはシーズニングくらいの意味しか含まれていないのだろう。

効率とそれの対立に、俺は時折頭を悩ませる。