寄付童貞
2月は短く、不安が募る。
また仕事を受けてしまった。
嫁はんは時折、ヒモの才能という話をし、俺にはそれがあるというが、自分ではそれはないと思う。
定職についていないが、なんというかニート状態で、もしも嫁はんに往来に放り出されたら生活が維持できないかも??という不安に耐えきれない。
生活だけでなく、なんというか、自分が人間として弱くなっていくことを根本的に恐れている。
仕事ができる(稼得能力がある)ということが、とりあえずは身分なのか何なのか、を背後からバックアップしてくれる保証のように感じているのだ。
そりゃもちろん仕事を断ることもあるが、それは何というか面倒くさそうとか、ここに恩義があるとかないとかいう要素が大きい。
そう考えると、感じのいい人であろうとする努力、そうあれる能力は大事だなと思う。
その努力をプライドの高いヒクツ人間として過ごした10代~20代前半は怠りっぱなしであった。
人にやさしくあるということにもっとプライドを持ちたい。
優しくない人を軽蔑するくらいにはあるが、優しくしなければ恥ずかしいと思うほどではなく、でもやっぱり恥ずかしさもうっすら感じているので、俺はまっすぐ仕事に向き合えない。
寄付もできない。
童貞と同じで、やってしまえばなんてことないのさと思う。
はよ赤十字とか、ポリオワクチンあたりに寄付しろ、俺。世のなかを良くしろ。
すくわれろ。