ロシア侵攻の覚書-20220226-
ロシアがウクライナに攻め込んでいて、嫁はんは赤十字に寄付をした。
ウクライナ側の徹底抗戦は続いているが、あれほどの大国にかなうということが想像できず(ベトナム戦争の趨勢も知らない)、俺は無責任に「がんばれ!」と声をかける人間を軽蔑するね、と思いながら、俺だって無責任に何もしていない。
まあ、せめて金くらい出すか。
疫病と戦争に襲われた21世紀初頭。ここから世界戦争に発展するかもなという機器をみんながうすうすと抱きつつ「まさかね…」と首を振って否定する。
なんとなくカタストロフとか非日常を歓迎するような気分がずっとあったけれども、それは気分でいいのだ。
本当に対岸の火事であってほしいと願う非戦闘民の卑怯者。
だが、消極的な卑怯者ならまだ許されるでしょう、と思う。
インネンつけて他人を蹂躙するようなことはしたくないもんだ。
しかし、もうこうなったらどう転んでもプーチン大統領は戦争犯罪人として処罰されるだろうし、通常の説得が用をなさないことは火を見るよりも明らかに思える。
まあ、もう火を見ているのだが。
おそらくキエフは墜とされるだろう。
そうして傀儡政権が生まれて──そこで終わりとはいかない。
嫁はんは「戦争に行かないでほしい。行かなくて済むようお前の足を折る」と俺に言う。
足が折られたくない俺は平和を祈る。
初めて切実に。